人や国の不平等をなくそう

一般社団法人ひとり親支援協会

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ひとり親支援協会がやりたいこと

ひとり親支援協会では、シングルマザー・シングルファザー、ひとり親予定者と子どもたちのコミュニティ醸成を目的としたひとり親交流サークル「エスクル」や、配偶者をなくしたひとり親の集いである「エミナル」、オンラインコミュニティの「ひとり親LINE」などを運営しています。

どの活動も、ひとり親……離別・死別・未婚の母・別居中など予定者も含む方々とその子どもたちを「孤立」から守ることをコンセプトに、ひとり親が気軽に交流できる居場所づくりをしています。

また、ひとり親家庭の生活向上を目的に調査・研究を行い、普及・啓発、国・自治体に働きかけを行っています。

コミュニティの重要性

はじめまして、今井智洋です。普段は会社員として働きながら、一般社団法人ひとり親支援協会の代表理事を務めています。

会社員として働いている途中の1年半ほどは、職場の人間関係などによるメンタル不調で休職していました。通勤電車に乗ろうと思っても体が動かずに、ホームで何本もの電車を見送ってしまったり、不眠が続いたり……。当時の私の周りには、自分と同じようなメンタル不調を経験した人がいませんでした。

こういったことは当事者でないとわからない部分もありますので、身近な人であっても自分の思いを話せなくなってしまって。どんどん生きていく上での孤立を感じるようになっていきました。

悩みに悩んでいると、藁にもすがるような気持ちになります。休職期間の終わり頃にインターネットでメンタル不調で休職した人の当事者団体を調べ、交流できる団体に出会いました。参加したコミュニティには、同じような苦しみや悩みに共感してくれる方や、前向きな方が多かったです。交流を通して一緒に復職を目指す中で、次第に「戦友」だと感じるようにもなりました。似た経験をしている人と話すと、経験していない人とは違って、ずっと前から知り合いだったような気持ちになるのです。このように、コミュニティとの出会いが私を徐々に前向きにしてくれて、復職へのきっかけにもなってくれました。

『自分だけじゃなかったんだ。』

そう思えたことが何より心強く、とても安心することができました。

エスクルの存在意識

復職後、シングルファザーやシングルマザーの話を聞く機会も増え、その中で大きな問題点はひとり親の多忙さや責任感の大きさでした。パートナーと生活している人たちは、仕事・家事・育児というのは基本的にふたりで分担し、相談しながら行う方が多いと思いますが、それらのすべてがひとりの責任としてのしかかります。

また、老後の不安をはじめ将来に対して先が見えない、漠然とした不安を抱えている方が多いです。ずっと不安を抱え、時にはごまかしながら生活されています。

シングルマザーの友人は、ママ友の会に行き、他のママによる夫の愚痴すらも幸せな話に聞こえると話していました。「わかってもらえない」と感じる経験は、私と同じでした。

そこで、ひとり親の方々が困っていることのひとつに、当時は当事者の居場所がなかなか見つからないことであると知り、思いついたのが交流会の運営でした。

2018年9月に発足した「エスクル」は、ひとり親・ひとり親予定者とその子どもたちが集まり、悩みを相談・共有して助け合えるコミュニティになることを目的としたサークルです。子どもたちが笑顔で楽しめるイベントや、大人たちがガス抜きできるような交流会を開催しています。

数をパワーにして、社会を変えていく

数のパワーでできること……、それは具体的に「政策提言」だと私たちは考えています。

2022年6月末現在、11,000名を超えるひとり親が登録していただいています。

ひとり親には、子どもの人権問題、貧困問題、男女差別などの社会課題と密接にかかわることが多くあります。特に、行政の制度に関する問題はより深刻です。

ホームページにも掲載しているのですが、ひとり親の生活を少しでも向上できるよう、私たちは政策提言や陳情を続けています。平成28年度の厚生労働省の調査によると、ひとり親世帯は日本に約142万世帯。エスクルはその142万世帯に対してアプローチしていきたいと考えています。

配偶者を亡くしたひとり親の居場所、「エミナル」

エスクルの運営を続けていくうちに、ひとり親にもそれぞれ異なった背景があることを知りました。大きく分けると、離別・死別・未婚の母です。数としては離別が一番多いです。

離別された方と死別された方は、ひとり親になったプロセスが違います。

たとえばパートナーに対し愛情が残っている死別経験者が、離別経験者から「元配偶者と離れてスッキリした」といった気持ちを聞くと、やり切れない気持ちになってしまうなど、それぞれ事情があるからこそわかり合うのが難しいケースもあるのです。

そこで、エスクルから細分化して立ち上がったのが、配偶者を亡くしたひとり親のための居場所、「エミナル」です。グリーフケアを目的として運営しています。一般的なグリーフケアは、60代以降の高齢者が多く若年層が少ない中、エミナルは、比較的若年層の多いコミュニティとなっています。

死別を経験している人同士が普段の生活の中で出会う機会は非常に少なく、孤立を感じている方がほとんどです。なので、死別を経験された方同士が出会うだけでも大きな共通点につながります。

今まさに孤立しているひとり親の皆様へ

『仕事、家事、育児の全てを頑張られて、本当にお疲れさまです。』

日々を一生懸命過ごしているひとり親のみなさんには、まずはそうお伝えしたいです。無理をしているところもきっとあると思います。

だからこそ弱音を吐きたい、愚痴をこぼしたい、そういう時にガス抜きや交流ができる場所としてエスクル・エミナルを使っていただけたらと思っています。ここでは、似た境遇にいる方と出会うことができます。

自分たちの活動を通して、「自分はひとりじゃない」ということに気づき、同じように頑張っている「戦友」と出会い、この場所があるから頑張れる。

そういう存在になれたとしたら、私たちがこの場所をつくった意味があると思うのです。

いちばん大切にしている「ひとり親を孤立から守る」活動……、交流会などをしながら、数のパワーを活かして政策提言や陳情、行政との連携にも力を入れ、これからもひとり親の社会地位の向上をめざしています。

ひとり親の問題を少しでも多くの方に知っていただき、社会全体で解決していきたいと強く思っています。

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準備中です。

 

一般社団法人ひとり親支援協会

代表理事 今井智洋

関東本部:東京都武蔵野市中町1-15-8 メゾン・ド・武蔵野206 フェニックス人事労務サポートオフィス内

関西本部:大阪府大阪市福島区福島4-3-23 大阪福島タワー1403 森田法務行政書士事務所内

支部: 岩手・江戸川・横浜・湘南・東海・大阪・堺・佐賀

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